Masahiro Sano

Medical Doctor

Designer

日本唐揚協会認定カラアゲニスト

Masahiro Sano

Medical Doctor

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日本唐揚協会認定カラアゲニスト

2018, 日本内科学会総会

  • Created By: Masahiro Sano
  • Date: 04/13/2018
  • Categories: Presentation

【目的】
院内肺炎(HAP)を適切な初期抗菌薬で治療する ためには,薬剤耐性菌によるHAPのリスク因子を明らかにす ることが重要である.

【方法】
名古屋大学医学部附属病院でHAP患者を対象に, 前向き観察研究を行った(2010年3月~2016年10月).SBT/ ABPCとCTRXのどちらかに耐性である菌を耐性菌とした.リ スク因子の解析には多変量解析を用いた.

【結果】
適格患者は315人であり,耐性菌は201人(63.8% )から検出された.過去1年間の耐性菌検出歴のある患者 では90%で耐性菌が検出されていたため,耐性菌検出歴が ない群(222人)のリスク因子を更に解析した.耐性菌のリ スク因子は,慢性腎不全(オッズ比:11.5,95%信頼区間 :4.0-33.1),発症時のADL寝たきり(4.0,1.5-10.6), 末梢静脈ルート(2.6,1.3-5.1),K<3.0 or >=5.0mEq/l (2.4,0.9-6.0),過去90日以内の抗菌薬使用歴(2.0,0. 9-4.1)であった.上記6項目をいずれも満たさない患者で は,耐性菌検出割合が11.8%と低かった.

【総括】
薬剤耐性菌によるHAPのリスク因子が明らかとな った.これらをいずれも満たさないHAP患者では,重症でな ければ広域抗菌薬を必要としない可能性がある.