[背景]
ESBL産生菌が起因菌の市中肺炎をCVA/AMPCで治療できれば、広域抗菌薬の使用を減らせる。
[目的]
ESBL産生菌に対するCVA/AMPCの感受性を明らかにする。
[方法]
2020年11月〜2021年11月に13施設に入院した市中肺炎患者の起因菌として検出されたESBL産生菌に対して解析を実施した。
[結果]
13施設のうち、腸内細菌に対しSBT/ABPCとCVA/AMPCの感受性判定を行っていたのは3施設であった。ESBL産生Escherichia coliが21例、Klebsiella pneumoniaeが10例、Klebsiella oxytocaが1例検出していた。各菌のSBT/ABPC、CVA/AMPCに対する感性率はそれぞれ57.1%/90%、11.1%/87.5%、0%/100%であった。
[結論]
βラクタマーゼ阻害剤を含む抗菌薬でも、SBT/ABPCとCVA/AMPCのESBL産生菌に対する感性率は大きく異なり、CVA/AMPCは約90%の感性があった。各施設では腸内細菌に対してCVA/AMPCの感受性判定を行った方が良いと考えられた。
抄録を提出してから再解析したら間違いが見つかったため、抄録とPosterで一部データが異なっている箇所があります。